山形といえば、みなさんはどんなイメージを持っていますか?
名物の芋煮、ラフランス、さくらんぼ。観光名所であれば、蔵王の御釜や山寺が有名です。スキーが好きな人は、蔵王温泉スキー場を思い浮かべるかもしれませんね。
東北新幹線で行くイメージが強いかもしれませんが、山形には空港もあるんですよ。ぜひ、遠方の人も山形を訪れてみてほしいです。
山形には、旅行欲をそそるスポットがいくつもあります。
今回は、私が実際に旅行してみた感想を交えながら、山形の魅力や見所を紹介していきます。旅行のプランを立てるときの参考にしてみてくださいね。
山形旅行でおすすめ名所10選!
それでは、私のおすすめする山形旅行で行きたいスポット10選をご紹介していきます。
通称山寺の名で親しまれるこの寺は、正式には宝珠山立石寺(ほうじゅさんりっしゃくじ)といいます。
俳諧師・松尾芭蕉がこの宝珠山立石寺を参拝したときに詠んだ「閑けさや岩にしみ入る蝉の声」はとても有名です。
山寺は山道を登りながらお参りをします。私は夏に行ったのですが、かなり傾斜があったので汗だくになりました。日陰は涼しいので、ぜひ飲み物を持参して休憩しつつ登山してくださいね。
山頂まで登りきると、目の前に山が広がっています。五大堂からは、夏なら深い緑を、秋なら紅葉を見ることができます。疲れの吹き飛ぶ眺めですので、ぜひ最後まで頑張ってみてください。
下山した後には、冷たいドリンクやソフトクリームはいかがですか?ガッツリお腹がすいた人には、お蕎麦や芋煮もありますよ。
お店巡りをするときには、山寺観光協会のホームページからダウンロードできる山寺観光パンフレットがおすすめです。
手書きのイラストと各店のメッセージにほっこりしますよ。
アクセス/JR仙山線山寺駅から徒歩6分
料金/一般おとな・高校生300円、中学生200円、小学生・4歳以上の幼児100円
時間/8:00~17:00
HP/https://www.yamaderakankou.com/index.html
神秘的な青い水が揺らめく火口湖、御釜。一度その写真を見ると、実際に見たくてたまらなくなりませんか。
御釜は26回もの噴火を繰り返し、形づくられました。
御釜は青い水のイメージですが、太陽光線の当たり具合でいろいろな色に見えます。そのことから「五色沼」とも呼ばれるんですよ。
また、火山活動があるときには沈殿物が舞い上がることで白っぽく見えます。
自然のつくりだした美しい風景、山形を旅行するのであれば見に行ってほしいです。
ただし、御釜はかなり肌寒いです。夏でも長袖が必要なくらい涼しいので、御釜をプランに入れる場合は服装に注意してくださいね。
アクセス/東北自動車道「村田IC」「白石IC」から車で1時間
料金/通行料がかかります
時間/8:00~16:00
HP/https://www.zao-machi.com/sightseeing_spot/1.html
※11月~4月頃は冬季通行止めになるため見学できません。
出羽桜美術館は、山形県の出羽桜酒造三代目・仲野清次郎が始めました。
仲野清次郎は陶磁器や工芸品を好んで収集していました。こちらの美術館では、寄贈された収集品を見ることができます。
建物は仲野清次郎がかつて住んでいた日本家屋です。趣ある建物に中国や韓国の陶磁器が展示される様は、凛として美しい佇まいです。
展示品だけでなく、美術館の建物自体も素敵なので、ぜひ注目してほしいところです。
高価なものでなくとも、よいと感じたものを収集してきたという仲野清次郎。その美意識に触れると、不思議と清々しい気持ちが残る美術館です。
ぜひ、展示を楽しんだ後には、歩いて3分の出羽桜酒造へ。山形ならではのラフランスなど果物を使ったお酒もあります。お土産探しをしても楽しいですね。
アクセス/JR山形線天童駅から徒歩17分
料金時間/一般600円、高校生・大学生400円、小学生・中学生200円
時間/9:30~17:00
HP/https://www.dewazakura.co.jp/museum/
自分へ、友人へ、職場の人へ。山形の特産品のお土産を選ぶなら、0035 BY KIYOKAWAYAは外せません。
0035 BY KIYOKAWAYAでは、山形の「おいしい」を集めることをコンセプトにしています。店舗の名前にある35という数字は、山形県の市町村の数です。
コンセプトどおり山形県内のおいしい商品が網羅されているので、つい自分用にも…と目移りしてしまいますよ。休憩したいときは、併設のカフェスペースがおすすめです。山形県産の食材を使用したサンドイッチやドリンクを頂けます。
そして、自分への少しこだわったお土産に選びたいのが、0035 gatherで並ぶ工芸品やお酒。0035 gatherは、0035 BY KIYOKAWAYAに隣接する別の店舗です。こちらではお酒と手工芸品を扱っています。こだわりの山形県産クラフトは、意外にもモダンな印象のものが多いです。伝統工芸であるお鷹ポッポも、蛍光色のカラーリングがまるで北欧雑貨のよう。おうちに連れて帰りたくなること請け合いです。
アクセス/JR山形駅から徒歩3分
時間/10:00~18:00(カフェラストオーダー17:00)
HP/https://www.kiyokawaya.co.jp/shop/0035.html
HP/https://www.kiyokawaya.co.jp/shop/0035gather.html
JR山形駅から徒歩10分の場所にある山形美術館は、山形市の中央に位置する霞城公園に隣接しています。
城跡に咲く桜を見ながら美術館までの道を歩く、なんていう過ごし方もよいものです。お堀に浮かぶ花びらが風流です。
山形美術館は、江戸時代から明治時代にかけての日本美術、またフランス絵画を主にコレクションしています。
企画展では絵本の原画や、写真の展示も行っています。
近代的でありながら懐かしさを感じる空間で、知的好奇心を刺激される時間を過ごしてみませんか。
JR山形駅から直結の、山形エスパルの2階。フロア全体が山形のお土産を扱っている、お土産探しにぜひ立ち寄ってほしいスポットです。
食べ物はお菓子からお酒まで。他にも伝統工芸品などが揃っているので、お土産選びにピッタリですよ。
私のおすすめは、フロア中程にある尚美堂です。尚美堂は山形の民芸品や工芸品を扱うお店です。けん玉やこけしといった懐かしい木製おもちゃ、かわいい手拭いなど、気になるものがたくさん。陶器やカッティングボードもあるので、お料理好きな人・雑貨好きな人へのお土産探しにおすすめです。
また、4位でご紹介した清川屋が同フロアにも入っています。「0035に行きたかったけど時間ギリギリ!」という人も大丈夫。電車を待つ間に見ることができますよ。
日本百名山に数えられる摩耶山は、新潟県との県境にある標高1000mの山です。
山形県は人の横顔の形をしていますが、摩耶山はちょうど鼻の位置にあります。
登山が好きな人であれば「そこまで標高は高くないんだな」と思われるでしょう。ですが、1000m級ながら摩耶山山頂からは日本海を眺めることができます。きっと登ってよかったと思う景色に出会えますよ。
また、摩耶山は足場の悪い箇所もあるので、登山ベテランの人と行くのがおすすめです。残雪が残っているときもあります。防寒対策はしっかりと行ってください。
登山をする前には、登山届を出すのを忘れないでくださいね。
アクセス/倉沢登山口まで車で1時間15分
時間/6月中旬~10月下旬
HP/https://www.city.tsuruoka.lg.jp/shisei/shiyakusyo/infomation/asahi/kanko/mayasantozan.html
日本には古来より自然にパワーが宿っているとされる考え方があります。今回ご紹介する羽黒山も、日本で有数の霊山といわれる山です。
羽黒山は、出羽三山のひとつに数えられ、他に月山、湯殿山があります。
3つの山はそれぞれ意味を持っています。月山は死後の安楽を祈る「過去」の山、湯殿山は生まれ変わりを祈る「未来」の山、そして羽黒山は現世の幸せを祈る「現在」の山です。このことから、出羽三山を巡る旅は「生まれ変わりの旅」と考えられるようになりました。
「生まれ変わりの旅」を体感しながら参拝できるのが、石段詣。隋神門を通り抜けると、そこから内側は神域と考えられています。本殿へ続く2446段の石段を登りながら、頭上にざわめく木々の音に心洗われるでしょう。
羽黒山で参拝するには「お注連(おしめ)」という厄除のお守りを首からかけます。お注連は下山後に記念として頂けます。参拝する人がみんな同じお守りを首から下げて歩く姿はなんだか不思議です。他では味わえない経験を、ぜひ羽黒山で。
空気神社では、「二拝 四拍手 仰ぎ 一拝」が参拝の作法です。
実際に神社なわけではなく、「空気(大気)」を象徴するモニュメントである空気神社。
この神社は、豊かな自然を資源にしたリゾート・Asahi自然観の中にあります。
空気神社までの道のりはブナ林に囲まれた小道です。五行を構成する木・火・土・金・水のモニュメントを辿り、神社へと到着します。
ステンレスの板で構成されたモニュメントに周りの景色が映り込み、写真を撮りたくなる美しさです。
たしかに、空気は地球で暮らす以上なくてはならないものです。けれど存在することが当たり前すぎて、感謝をすることってあまりないですよね。
この場所は、そんな空気の大切さや恩恵を、訪れる人に思い起こさせます。また、6月5日には「空気まつり」が行われます。モニュメントの上で舞う巫女を見ることができ、森林の中で神秘的な時間を過ごせるはずです。
また、Asahi自然観の中には広い芝生があり、ピクニックにも最適です。
山形の自然を思いっきり感じられるスポットですので、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
最後にご紹介するのはこちら。みなさん、芋煮って食べたことありますか?なんとなく、「里芋とこんにゃくの入った汁物」というイメージの人が大半ではないでしょうか。
ですが、芋煮にも仙台風や山形風の特徴があり、山形風の中でも地域によってかなり違うんです。
「どんな風に違うの?」「食べ比べてみたい」という人、ぜひこちらの山形長屋酒場へ行ってみてください。なんと4種類の芋煮を食べ比べることができます。
「ここ一軒で山形県。」という看板が立つ山形長屋酒場の特徴は、メニューが地方ごとに分類されているところです。庄内地方、置賜地方、最上地方、村山地方と別れ、各地の郷土料理を注文できるのです。まさに、ここへ来るだけで山形県のグルメを網羅できてしまいます。
お店は趣のある木造建築です。くぐるようにして入り口から入ると、外からは分からない広々した空間が広がります。席はカウンター席、個室、座敷があります。私は個室を利用したのですが、障子に仕切られた空間がとても落ち着きました。
山形が初めてで、名産品をいろいろ試してみたい!美味しいものが食べたい!山形のお酒を楽しみたい!という人は、ぜひ行ってみてくださいね。
山形旅行レビュー感想
いかがでしたか?山形の魅力をお伝えできたでしょうか。
山形はとにかく自然が豊かです。きっと、山寺や蔵王など、山形の観光名所を周ることでその厳しさと美しさに感動してしまうはずです。
そして、忘れてはいけないのが、山形の魅力のひとつである「自然に裏づけされた豊かな食文化」。
10位の山形長屋酒場でもご紹介した通り、地方によって食文化に特徴があります。それは山形が、山脈や盆地といった多様な地形を持つ県だからです。
食と環境はつながっている…!と感じられるところも、山形旅行の醍醐味です。
私のおすすめしたい食べ物は「 凍み餅(しみもち)」。お餅を一度凍らせてから乾燥させ、揚げて甘辛く味付けしたお菓子です。お米づくりが盛んで、かつ寒さの厳しい土地ならではの食べ物ですね。
サコッとした歯応えと、ほろろとしたお米の粒々感、甘辛さがやみつきになるんです。
凍み餅以外にも、庄内地方独特の和菓子のようなちまきなど、ぜひ試して頂きたいグルメがたくさんあります。
たくさんの魅力を持つ山形、訪れたらまた行きたくなること間違いなしです。
山形旅行日記
それでは、実際に旅行するのにおすすめの季節や服装をご紹介します。
過ごしやすい季節に旅行したいという人には春、秋がおすすめです。
冬は寒さが厳しいですが、美しい雪景色を見ることができます。観光名所の雪景色を目当てにされるのであれば、防寒対策を万全にして冬の山形をぜひとも楽しんで欲しいです。
また、夏の新緑が映えるのは山寺や空気神社です。夏空の下に広がる山々って清々しいですよね。
東北とはいえ山形は盆地ですので、夏は暑いです。水分補給をしながら周ってくださいね。
大阪伊丹空港から山形空港までJALで行くことができます。関西と山形を往復できる空路はJALだけです。
また、便数は往路袋ともに1日に3便です。
所要時間:1時間15分
空港からJR山形駅までのシャトルバスが出ています(片道1300円)。乗車時間35分。
陸路でいく場合は、新神戸から山形まで新幹線で行くことができます。
新神戸駅から東海道・山陽新幹線で東京まで行き、乗り換えをします。東京駅からは山形新幹線で向かいます。
所要時間:6時間
長時間の移動になりますので、私のおすすめは飛行機プランです。
紅葉の時期は予想外に雪がちらつくことも。10月ごろにはインナーダウンやジャケットがあると安心です。
春秋に、暖かい天気予報でも薄手のカーデガンなどをお持ちくださいね。
おおよそですが、下記の金額が目安になるかと思います。
- 飛行機代:往復40000円
- 空港までの電車賃:4000円
- ホテル代:5000円/1泊
- 食事代:10000円
- お土産代:3000円
- 現地での交通費:5000円
まとめ
いかがですか。山形旅行の参考になりましたでしょうか。
豊かな自然の中で育まれた山形の文化。それは食に、観光名所に、工芸に現れています。
伝統的な寺社仏閣、アートスポット、自然を感じられる名所など、山形には魅力がたくさんあります。
伝統的な文化のおもしろさと、それらをモダンに発展させた魅力の両方を感じることができる土地、山形。
この記事が、山形旅行のプランを立てる参考になれば幸いです。
ぜひ、旅行して実際に山形の魅力を体感してくださいね!